今回は外壁をツートンカラーにしようと思っている方に向けて、記事を書いていきます。
外壁に関して、ツートンカラーと検索すると、「ダサい」というサジェストが見受けられます。
本当にそうなのでしょうか?
ダサいかどうかの感性は人それぞれでしょうが、
結論、ツートンカラーは色の配色さえ計算して使えばとてもオシャレになります。
外壁をより引き立てるツートンカラーにする際には、最適な比率=黄金比率があるのです。
ツートンカラーの配色は塗装職人歴28年の筆者ですら、頭を悩ませるくらい難しいものです。
黄金比率を知らず、一般の方が好きな色だけで配合をし、ツートンカラーにしたら、
ダサく見えるのも当然かなと思います。
なので今回は、ツートンカラーの配合についてどうすればオシャレに見えるのか?
実際に住宅に2色を添えるシミュレーションをして、分かりやすく解説していこうと思います。
【外壁アドバイザー】大屋敷竜二
塗装職人歴28年。中学卒業後、塗装業界に入り様々な会社で経験を積む。 塗装以外にも多能工として現在も修業中。
◎主に参加していた有名な現場:TDL・東京タワー・有名宿泊施設・戸建て・マンション等
Contents
ツートンカラーとは



ツートンカラーの定義は「メインとなる外壁に2色の異なる色で塗装する事」を指します。
2色の塗料を外壁に塗装することで、おうちの印象を華やかに彩りを添えることが出来ます。


色についての解説をする前に、各項目に分けて色を決める為に必要な予備知識を紹介していきたいと思います。
様々なツートンカラーのタイプについて

一口にツートンカラーといっても、ツートンカラーにはいろいろなタイプがあります。
外壁の一階と二階ごとに分けているものが一般的にイメージされがちですが、
実は部分的に色を添える建物もあるのです。

階層ごとに色分けするタイプ

よく見られるのが建物の中央にある幕板(胴差)を境界としたり、階層ごとに色分けする最もオーソドックスなタイプです。
出っ張りを利用して色分けするタイプ

これは、ベランダ・バルコニーの外壁から出っ張りを利用して色分けするアクセントを強調するタイプです。
凸凹を利用して色分けするタイプ

これは、玄関廻りの凸凹を利用して色分けする主張しすぎないタイプです。
コーナーをアクセントとして色分けするタイプ

これは、外壁の角・コーナーをアクセントとして色分けする最近よく見かけるタイプです。最近よく見かけます。
外壁の角・柱などで色分けする注文住宅などで見られるタイプ

これは、外壁の角・柱などで色分けする注文住宅などで見られるタイプです。
ツートンカラーにもタイプは様々ある。
写真で分かるようにツートンカラーにはいろいろなタイプがあります。
建物に応じた様々な色分けで個性を引き出したり、今までのイメージを変えていく事が容易にできます。
ご自身の家で考えてみて、どのタイプが最も良いでしょうか?
この部分は正直好みだと思うので、ご自宅の形にマッチするタイプを選ぶ事をお勧めします。


実際にツートンカラーにリフォームした例
岸和田市でダブルトーンを取り入れたツートンカラーの外壁塗装https://t.co/hwC0yM6Eia pic.twitter.com/dRjaEBbINx
— 南大阪ペイントセンター/大阪府/松原市/羽曳野市/藤井寺市 (@m_osakapaint) February 19, 2024
大阪府にて築20年の積水ハウスにツートンカラーで外壁塗装https://t.co/dKvTIAR473 pic.twitter.com/kj7izfYkqV
— 南大阪ペイントセンター/大阪府/松原市/羽曳野市/藤井寺市 (@m_osakapaint) November 30, 2023
工事が無事進み、
横須賀市 S様邸完工しました✨1枚目:施工後
2枚目:施工前外壁は既存の淡い色から一変、
落ち着いた色のツートンカラー🎨
シックな雰囲気へ生まれ変わりました。 pic.twitter.com/5fwD6URTNZ— 株式会社市川工務店@横須賀市の外壁塗装 (@ehousepaint) September 17, 2023


濃い色と薄い色をしっかり理解しておく

外壁の色を決める際に最も重要なのが、濃い色と薄い色をうまく使い分けるという事です。
外壁は色の濃さ、薄さによってイメージがガラッと変わってしまうのです。
ここからはちょっと専門的な言葉も踏まえてお伝えしていきますが、分かりやすく解説していくのでしっかりと頭に入れてください。
淡彩色(たんさいしょく)

淡彩色とは、白に近い薄く淡い色です。先ほどの薄い色に該当します。
白塗料に有彩塗料をほんの少し混合させて作られる塗料です。
灰色、ピンク、クリーム色、うす緑、水色の様な薄い色です。
これらの色はツートンカラーにおいても重要な役割を持っています。
後程紹介しますが淡彩色+淡彩色の組み合わせだと正直オシャレに見せるのは難しいです。かなりのセンスが問われます。
ですが、ツートンカラーとして考えた時に淡彩色は必須です。

濃彩色(のうさいしょく)

濃彩色はその名の通り、濃ゆい色を指す言葉です。
淡彩色よりも有彩塗料を多く投入し作られる為、色鮮やかな表現色になります。


ツートンカラーの黄金比





外壁をより引き立てるツートンカラーにする際には、最適な比率=黄金比率があります。
ツートンカラーで仕上げたい場合は、外壁でのカラー割合を淡彩色と濃彩色で、
6:4から7:3の比率になるよう心がけましょう。
どちらが多くてどちらが少なくても構いません。大切なのはこのバランスで両色を組み合わせることです。
この割合が最もバランスが良いと言われており、色合いの良さを活かしてくれます。
迷ったらこの黄金比率でぜひ、検討してみましょう。

実際にツートンカラーのシミュレーションをしてみた!
実際に弊社のカラーシミュレーションサービスを利用して、戸建ての外壁をツートンカラーで色を足していきます。
白+白の状態
(例)一部の淡彩色を漠然と決めたイメージを出してみます。上下ツートンで表現します。

淡彩色+淡彩色の状態
こちらが上部壁に淡彩色を挿入すると…

こうなります。
折角なので、下部壁にほかの淡彩色を挿入してみましょう。
ちょっとぼやけて見えるのは私だけでしょうか?
淡彩色+濃彩色の状態
次に上部壁に淡彩色を挿入した状態から濃彩色を挿入します。


おおっ!?って思いませんか?私は思いました(笑)
濃い色(濃彩色)を入れると全体的に引き締まって見えます。逆に薄い色(淡彩色)だけだとぼやけて見えます。
どちらかをはっきりとした色合いにする事でパリッとすると思います。
比較検討すると納得ですよね。
結論としては
淡彩色+濃彩色
上記のコンビネーションが無難であり、飽きにくい色合いかと思います。主張が激しい色相だと塗装終わった直後は良くてもクセが強いと飽きてくるものです。
失敗しやすい色

新築建売等を見ると最近濃彩色ばかりな気がします。
紺とか黒とかが良く見ます。ただし、個人的には極端な濃彩色はデメリットでしかないと思うのです。
なぜなら極端な濃彩色は色褪せ(褪色)しやすく、完成してしばらくたつと、
色が大きく変わってしまう事もあるからです。


・・・five years later・・・
(5年後)


濃彩色はもともとが鮮やかな分、劣化の進行が顕著になります。
極端な濃彩色は気を付けてください。
アクセントカラーの必要性

ツートンカラーの基礎知識を学んだところで次はアクセントカラーについてお話します。
アクセントとは
アクセントとは基本的に付帯物を指します。
・雨戸
・幕板、胴差
・シャッターボックス

アクセントの注意事項
いくらアクセントとはいってもやたらめったら色を使いすぎるとカラフルになりすぎてしまいます。
考え方としてはアクセントですので主張させるというよりは、外壁の色を際立たせる縁の下の力持ち的立ち位置がいいと思います。




正直黒は、アクセントが強く、締め付けられる感じがしますし、茶は根本的にアクセントカラーとして機能していません。外壁の色よりも出しゃばり過ぎです。
アクセントカラーとは外壁をメインに考えた時に補助的な色であるべきと考えます。
さいごに
いかがだったでしょうか。
ツートンカラーの選び方によっておうちの見た目が天と地程に変わってきます。
ご自宅ですから、好きな色で…という意見も勿論わかります。が、近隣との調和性や、沢山悩んで決めた配色ならきっと満足するはずです。満足度を上げていく予備知識としてこの記事を読み返して後悔の無いツートンライフを!
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