今回は漆喰(しっくい)外壁についてです。
漆喰の独特の色味や、左官仕上げのおしゃれなデザインに塗り替えたい!という人は多いと思います。
この記事では、実際に漆喰に塗り替えるにあたる費用を紹介します。
また、メリット・デメリットも中立的な立場で紹介するので、ご自身の家に必要かどうか検討してみてください。
【外壁アドバイザー】大屋敷竜二
塗装職人歴28年。中学卒業後、塗装業界に入り様々な会社で経験を積む。 塗装以外にも多能工として現在も修業中。
◎主に参加していた有名な現場:TDL・東京タワー・有名宿泊施設・戸建て・マンション等
Contents
漆喰壁の塗り替えにかかる費用は?

価格 | |
1㎡(既存の漆喰壁に塗る場合) | 約3,000~4,000円 |
1㎡(新たに漆喰塗りを行う場合) | 約4,000~5,000円 |
漆喰壁の塗り替えにかかる費用は、既存の漆喰壁に塗る場合は約3,000~4,000円、新たに漆喰塗りを行う場合は約4,000~5,000円かかります。
これに加えて、二階建てのお家の外壁も行う場合は足場代もかかります。
足場の相場価格は1m²あたり700円~1000円となります。
家の大きさにもよりますが、戸建て住宅の場合、足場代は20万前後と頭に入れておくとよいです。
塗装関連工事を行う場合、中には値段を大きく見積もる悪徳業者も存在します。
そのため、見積もりをする際には複数の業者から検討することをお勧めします。
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漆喰壁とは?

漆喰壁とはそもそも石灰を由来とした原料です。

漆喰は「呼吸する壁」ともいわれています。その理由は、漆喰が二酸化炭素を吸収することで硬くなることからです。
硬くなる事で、漆喰は耐久性が向上し、経年劣化がしにくくなるのです。
定期的なメンテナンスは必要ですが、この特性から漆喰は、時間が経てば経つほど耐久性が上がる壁在として人気を集めているのです。
また、漆喰壁は呼吸をすることで夏の湿気や冬の感想も防ぐ効果があります。調湿機能に優れているため、年間を通して快適な住まい環境を整える事ができるのです。


漆喰壁のメリット・デメリット

漆喰壁のメリットは、「経年劣化がしにくい」、「耐火性能が高い」、「調湿効果が高い」などがあります。
一方、デメリットは「汚れが目立ちやすい」「施工に時間がかかる」「ひび割れが起きやすい」などがあります。
デザイン性が高く、機能性も高い漆喰壁ですが、このようにメリットもあればデメリットもあります。
それぞれの詳細を後述しておりますので、しっかり目を通して「本当に漆喰壁で良いのか?」を改めて確認しましょう!

かなり参考になると思います。
漆喰壁のメリット

漆喰壁のメリットは以下の4点です。
- 経年劣化がしにくい
- 耐火性が高い
- 調湿効果に優れる
- 美観性が高い
それぞれ詳しく説明していきます。
①経年劣化がしにくい
漆喰は耐久性がかなり高いことから、一軒家の戸建てのみならず、一昔前からお城等にも用いられております。
耐久年数は約100年と言われており、メンテナンスをこまめにしていればその先もしっかりと耐久できます。
その理由は、漆喰が二酸化炭素を吸収することで硬くなることからです。
それ故、時間が経てば経つほど耐久性が向上し、経年劣化がしにくくなるのです。
前述したようにもちろん定期的なメンテナンスは必要です。
②耐火性が高い
漆喰壁はお城などにも使用されており、古くから防火対策の壁在に用いられてきました。
不燃材料として、建築基準法の中でもしっかりと認定を受けています。
当然ですが、火は壁材によって燃え上がる具合が異なります。木材であれば、簡単に家一軒丸ごと燃えてしまう可能性があるという事は容易に想像がつくと思います。
ただ、漆喰壁は不燃性を持つことのみならず、万が一燃えてしまった場合にも有害ガスが生まれないこともメリットの一つです。
火事が起こらない事が一番なのですが、万が一を想定して安全対策を徹底することも重要です。
③調湿効果に優れる
先ほども触れましたが、漆喰は「呼吸する壁」ともいわれており、夏の湿気や冬の感想も防ぐ効果があります。これは漆喰の最大のメリットと言っても過言ではないでしょう。
漆喰には、小さな穴がたくさん開いており、この多孔質な表面が湿気を調節しているのです。
調湿機能に優れているため、年間を通して快適な住まい環境を整える事ができるのです。
家全体の耐久性を考えても、湿度を一定に保つことから結露の防止になり、家自体の寿命も伸ばしてくれます。
④美観性が高い
やはり漆喰壁の特徴の一つが美観性の高さでしょう。
個人の主観によって変わるものではありますが、一般的に漆喰の美観性は高く評価されています。
有名どころで言うと、ギリシャのサントリー二島などがイメージしやすいと思います。
メンテナンスは大変ですが、この美観性の高さは人気があります。
ギリシャのサントリーニ島に行ってきました!イアにある白壁の家々が青い海に映えて綺麗でした!元々崖の横穴に石灰分の多い漆喰の白壁で家を作っていったそうです。土地の材料を使った白壁は熱を下げ、熱い風を遮る効果があります。集落全体が土地に根差した環境アートのように見えました。 pic.twitter.com/L6I3eNNbTU
— Yasushi Koyama (@kaiapoi) August 20, 2022
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漆喰壁のデメリット

ここまで、漆喰壁のメリットを紹介してきました。
しかしながら、もちろん漆喰壁にもデメリットはあります。
次は、そうした漆喰壁のデメリットをまとめます。
「漆喰壁にしたいけど、後悔しないかな…?」
そんな不安をお持ちの方は、以下をご確認ください。
- 施工に時間がかかる
- ひび割れが起こる可能性がある
- 汚れが目立ちやすい
①施工に時間がかかる
漆喰壁は、他の壁材と比較して施工時間がかなりかかります。
その理由の一つとして、乾燥するのに時間を要してしまうからです。
もちろん、塗装する面積にもよるのですが、一日で終わることはまずありません。
外壁であればそこまで気にせずに待てるかもしれませんが、内壁であると一定の期間、家が不自由な状態になることも覚悟しなくてはなりません。
工程が伸びるという事は必然的に費用も他の壁材と比較して高くなってしまうので、その分コストもかかります。
足場組み、養生に三日間かかっての塗装が始まっているがいつ終了かはまだ先が見えないと。漆喰壁は年明けになりそぉ〜。それにしてもキレイな空♪ pic.twitter.com/Bn84a9bAj4
— a.yumi (@c_h_u_n_6) December 14, 2014
②ひび割れが起こる可能性がある
漆喰壁のメリットの一つが、耐久性と述べましたが、一方でひび割れが起こりやすいというデメリットもあります。だからこそ、定期的なメンテナンスが必要なのです。
漆喰壁は施工時の下地状態や、施工環境の影響を受けやすいので、ひび割れが発生することがあるのです。
地震などで建物自体が揺れた場合にも、ひび割れが起きやすくなる側面もあります。
身内から
『蔵の漆喰壁が剥がれ、ヒビ入ってるから修繕やってくれない??』と連絡『本職みたいな仕上がりにする必要は無いから、雨の侵入が防げれば良い、失敗しても良いぞ』と
お任せ下さい、やりましょう
失敗しても良いなら…😎(なんて事言うてますけど失敗する気なんてありません) pic.twitter.com/bjNGyC6iml
— TADIYchannel タディチャンネル (@TadiyC) July 6, 2024
③汚れが目立ちやすい
漆喰壁は汚れが目立ちやすいです。漆喰壁は水をはじきにくい性質を持っているからです。
一般のご家庭で言えば、コーヒーなどが付いた場合はシミとなって残りやすくなってしまいます。
飲食店の外壁や内壁でも、漆喰壁が若干茶色くなっているはよく目にすると思います。
削ることで美観を保つ対処もできますが、何度もやっていると漆喰壁のデザインが損なわれてしまう側面もあり、あまりお勧めはできません。
美観を保ちたい一方で、日々のメンテナンスが面倒に感じる方は検討が必要です。
漆喰壁のメリット・デメリットのまとめ
漆喰壁のメリット・デメリットを再度まとめます。
総合的にみて、品質は高い壁材となっていますので、プロの目から見てもおすすめはできます。
大事なのはご自身の状況と照らし合わせて考えてみることです。
- 経年劣化がしにくい
- 耐火性が高い
- 調湿効果に優れる
- 美観性が高い
- 施工に時間がかかる
- ひび割れが起こる可能性がある
- 汚れが目立ちやすい

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